観戦記-その他

SUPERDARTS2017 1日目の結果と感想

投稿日:

SUPERDARTS2017 1日目

ついに開幕となったスーパーダーツ2017。管理人もネット観戦ではあるものの、1日目をじっくり堪能させていただきました。今回の記事では結果速報と、かんたんな観戦記を書いてみたいと思います。

 

追悼 橋本守容

開会式の前に、先日の突然の悲劇に対して、会場全体で黙祷が捧げられました。

 

第1試合 ポール・リム vs 江口祐司 眠れる獅子を仕留めきれず

初日の第1試合ということで、お互い立ち上がりはかなり硬かったように見えました。そんな中、先に走り出したのは江口。ポール・リムが上がれなかった96残の返しで82をきっちり仕留め、ブレイクからのスタート。さらにLEG2、ブレイクバックを狙うポール・リムが159のトライをブルから行ってしまい、上がり目がなくなるというミス。元世界王者でさえこのようなことが起こってしまう舞台なのか。江口はこのおかげもありなんとかきわどい逃げ切りで、701x2を先取します。

その後のクリケットでもポール・リムはまだ覚醒しない。後攻から有利に進めていった江口ですが…

ワールドグランドファイナルなど、過去に何度も見た、この「3投でブル3本で勝利」の状況…近年の江口はこれをことごとく外すイメージしかありません。そしてその悪夢が現実に…。

このブレイク逃しが転機となり、ポール・リムのダーツが乗り始める。LEG4のクリケットは辛うじて江口が勝利するも、ブレイクで勝利の701は大差での負け。そしてこのフォーマットの大きな特徴なのですが…LEG5,LEG6のゲームが違う。コークの勝者はLEG5が先行クリケ、LEG6で後攻クリケットになる。ゲームの進行自体も先行が有利なのにこれはどうなんでしょうね…。

ここでポール・リムがブレイクし、勝負は最終LEGへ。それでも江口がコークを取り、大きなチャンスだったのですが…3-7-1という序盤のスタートに対し、ポール・リムは9-6-9で圧倒的有利に勝負を進め、ブレイクで駒を進めました。序盤の乗り切っていなかったポール・リムをそのまま抑え込めなかったあのLEG3が悔やまれます…。

 

 

第2試合 小野恵太 vs パク・ヒョンチョル やはり大舞台はこの男

この試合はとにかく小野のゲームへの入り方・集中力が凄まじかったです。特に立ち上がりのゼロワンではブラックを含む4HATからの101をB-1-Bと冷静に上がるなど、容赦ないダーツ。まさにマシーンというようなスローを見せつけ、701を連取します。

クリケットではパクもかなりのダーツを打ち、LEG3で小野をブレイク。しかしLEG4で9マーク、7マークが飛び交う打撃戦を再び小野がブレイクバック。こうなると先程も書いたレギュレーションの問題もあり、701を先行でキープすれば勝てる小野は圧倒的有利。そしてそれを見事小野がキープし、1勝目。

最近のPERFECTでは不調だった小野ですが、やはり大舞台に何かやってくれる雰囲気を持つのはこの男なのか…と思わせてくれます。

 

 

第3試合 浅田斉吾 vs イラガン・ローレンス 孤高の王者が超えられない壁

この試合は…一番見ていて緊張しましたね。そして、それ以上に緊張していたのがおそらく浅田…。

PERFECT第3戦の記事でも少し書いたのですが、「2年連続のPERFECT絶対王者」「2017開幕3連勝(全優勝)」「日本人最強」ということのすべてが浅田への重荷になっているのではないかと思います。特に今回はライブ社の大会ということでいわばアウェー。PERFECTを代表すると言っていい自分が無様な負け方はできない。我々にはとても想像できません。

LEG2では、フォーマットを慣れ親しんだものと間違えたのか、1投目を20T狙いに行ってしまったり、緊張している時によくダーツを落としていますがそれもありました。スピンも少し意図的に強くしているようにも見えました。そんな流れの中…

ブルトライをここまで大きく外す浅田はとても本来の状態ではありませんでした。

そしてこれ、バーストさせにいったのかわかりませんが、3投目をかなり雑に20Dに投げてアウトボードしています。これを見た時点で、先日物議を醸した台湾での光景が頭をよぎり、もう厳しいかな…と思いました。

それでもLEG3、LEG4では立て直し、ブレイクこそできないものの6.33、7.00という素晴らしいクリケットを打ち、なんとか1本奪う。

しかし…そう、魔のLEG5。このレベルでは本当に701を後攻ブレイクは厳しい。それでも浅田はLEG1,2の緊張状態からは解放され、ここでは既にいつもの「王者」の浅田に変貌しています。

でも…このダーツを打っても、相手のミス待ちになってしまうレベルの試合。イラガンはきっちりB-1-Bで浅田を下しました。

試合後に浅田は、ゲームフォーマットへの慣れなどについてツイートしています。しかしそれ以外にも、管理人としては、ここ数年の浅田はスキルが日本人、PERFECTの中では飛び抜けてしまっているため、バチバチ同レベルの選手とヒリヒリしたダーツを打ち合う機会が減っていることが良くないのではないか?とも思いました。スキルが日本人レベルを超えたからこそ陥るある意味の経験不足のようなものなのではないでしょうか…

こうなるともう、NHKで語っていたように、日本のダーツを総なめにし、資金をためて海外に移住ということをいち早く結構してほしいですね。周囲の日本人のレベルが上がるよりは確実にそちらのほうが早いでしょう。

管理人も浅田斉吾プロの大ファンでもあるので…(先日までLopez3も使ってました)今後も頑張って欲しいですね!

 

 

第4試合 星野光正 vs エイドリアン・グレイ 届かなかった「王の帰還」

かつての絶対王者であり、日本でダーツプロと言えば星野光正のことでした。みんなのその思いが、近年の実績にも関わらず、ファン投票で2位という結果に現れたのだと思います。

この試合を見て感じたのは、星野は復調に向かっているし、この試合でもほとんど現在の持てる全てを出し切ったということです。それでも、世界には届かない。序盤、グレイがいまいち入らないこともあり、星野はLEG3でクリケットをブレイクするに至ります。しかし、それはあくまでグレイのダーツが合っていなかったがため。

グレイが入りだすと、やはりキープすること自体が大仕事になっているように見えます。9本ほしいところで7本。7本ほしいところで5本。トリプルを射抜けても、シングルに入ったダーツはトリプルから大きくハズレる。もちろん全盛期の星野ならこんなことはなかった。今の星野は「復調中」だから…。

ですが、もし全盛期の星野がここに現れたとして、グレイと渡り合えるか?優勝できるか?といえばなんとも言えないと思います。最近昔のPERFECTを見ていますが、全盛期と言われる時期のスタッツでも、今ではトップクラスではあるものの、トップではありません。

もう一度星野が「炎の皇帝」になるためには、全盛期へ復調するだけでなく、全盛期を超え、新たな全盛期に突入することでしょう。星野にならばそれは可能だと思っています。

 

 

第5試合 野毛駿平 vs ホウェイ・ツァイ 優勝しての復活なるか

正直、野毛について管理人は多くを語れません。なぜなら、僕がダーツを休止した2013~に頭角を現し、復帰した2016後半には不調といわれ、JAPANで姿を見なかったからです。僕は彼のダーツはフィル・テイラーとのマッチくらいしか見ていないのです。

ただ、この試合を見て、彼は少なくともすでにかなりのダーツを打てるまでに調子を戻しているだろうと思いました。2016年の後半、不調ゆえ年間ランキング1位をラストギリギリで奪われてしまうということは彼にとってかなり辛い思いだったでしょう。最終節には復活したとも言われていたようですが、もしこのスーパーダーツで優勝できるなら…それが真の復活となるのでしょう。

 

 

第6試合 知野真澄 vs 村松治樹 受け継がれる「アニー」の魂

橋本守容が最強と言われていた時代、常にライバルとして激闘を繰り広げていたのが村松治樹だった。先日の不幸にも大きなショックを受けただろうことは想像に難くない。そしてその決意の表れがフライト。現在契約しているものではなく、MONSTERに所属していた時代のフライトを使用しての出場。

これらのこともあり、村松に駒を進め、優勝してほしいとの声が多かった。だからこその、知野の圧勝という結果に残念に思う人も多かっただろう。しかし考えてみれば、知野真澄も元はといえばD-CROWNで橋本、村松と切磋琢磨した男だ。そして、橋本守容の伝説を語る際に枕言葉のようになっている「伝説の最終LEG」。僕も紹介したが、あの相手がまさに知野真澄であるし、あの動画で伝説であるのは実は橋本というよりも、4連続BEDを決めた知野でもあるのだ。

そんな男が胸に秘めるものがないはずがない。確実に、今は亡き橋本に対し、心のなかでスーパーダーツの勝利を誓っているだろう。村松・知野、どちらが勝っても、「アニー」の魂は彼らに受け継がれ、生き続けている。

 

第7試合 安食賢一 vs スコット・カーシュナー 魅せてくれたベテランの意地

あえて誤解を恐れず言ってしまえば、安食の出場というのは、今回あまり祝福されてなかったといえるかもしれない。なぜならば、ファン投票でかわした相手が、「山田勇樹」だったからです。

多くのファンは今回のスーパーダーツに、浅田、知野、山田、小野のPERFECTの顔と言える4人が選ばれることを願っていただろう。ところが、最終決着の蓋を開けてみると、山田が落選し、代わりに安食が滑り込みで出場を決めていた。実際、自分も安食を嫌いなわけではないが、山田勇樹が世界と戦う姿を見たかったし、浅田が負けた今、ここに山田がいればどんなに心強かったかと。

しかし、だからこそそんな場面で不敵に笑い、やってのけてくれる雰囲気を安食は持っている。日本のダーツ黎明期から現在までダーツの最前線を走り続けたその経験とベテランのスキル。それを武器に、「山田が出ていれば」と我々に言わせなくするだけのダーツを打てていたと思う。

そしてこれが入っていれば…本当に惜しかったですが、素晴らしいダーツでした。

 

 

第8試合 鈴木猛大 vs ボリス・カリチュマー だからダーツは面白い

「現在世界最強」「どうせボリスが勝つ」「浅田斉吾でもボリスには勝てない」今大会の前評判をまとめるなら、これに尽きた。そんな男が、あっけなく負けた。

LEG1のこれがすべての始まりといえるかもしれない。ブルパーフェクトに賞金も何もない戦い、B-1-Bといけば安定のブレイクを、51を狙い、結果17Dも外して、余裕のブレイクなはずのLEGの勝利を譲ってしまった。

ここから精密機械の何かが狂った。狂ったと言っても些細なブレに過ぎませんでしたが、相手はJAPANで年間王者2回、WORLDグランドファイナルでの勝利も経験した鈴木。そこを逃さずにきっちりちブレイクされる。

ここからはボリスが焦ったのか、あとは鈴木が素晴らしいダーツを打ったのもあるが、ボリスが自滅したとも言える不調のダーツでした。

結局のところ今日の試合をすべて見てみると、ポール・リムでも159をブルから入れてしまうし、浅田斉吾でも簡単なブルトライを外してしまうし、世界最強で負ける要素がないと言われた男でもあっさりと陥落するということです。

たった2m44cm先に矢を投げて的当てをするだけのゲームなのに、いや、それほど単純だからこそ、たった少しのブレで天秤が大きく揺れ動く。だからこそダーツはエキサイティングで、全く飽きずに、これほど面白いゲームなんですね。

明日の決勝はどんなゲームが待ち受けているか、楽しみでなりません。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-観戦記-その他
-

Copyright© 家ダーツ.com , 2017 AllRights Reserved.